英語が話せればグローバル人材なのか?
先日、台湾に行った。自分にとって、海外に行くのは約8年ぶりくらいだったのではないかと思う。要するに、久々の海外だった。
台湾桃園空港に着いた。「両替がしたい」とインフォメーションで伝え、両替所を教えてもらう。無事、両替ができた。
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路地の奥にあるお店で、行き方が分からず、現地の人に尋ねる。
2人組の男性が身振り手振りと英語を使って教えてくれた。
ホテルで夜、トラブルが起きた。
シャワーがどうにも暖かくならないのだ。
フロントに伝える。日本語対応可能なスタッフがいるはずだったが、そのスタッフは勤務時間外だったようで、英語で話してみる。
15分、だしっぱなしにすれば温水が出るようになるとのことだった。部屋が5階だから時間がかかるとのこと。
トラブルはあったものの、風邪はひかずにすんだ。
翌日は雨だった。国立故宮博物館に行った。
博物館の最寄駅からタクシーに乗った。ガイドマップを見せながら、指をさし、行き先を伝える。日本からの観光客が多い場所だからか、運転手さんはすんなり行き先を理解してくれた。
ここまでは問題なかった。
帰るときに再度タクシーに乗ったときのことだった。
最寄りのMRT駅に行ってほしい旨を英語で伝えると、怪訝な顔をされた。
全く伝わらなかったのだ。発音が悪かったのかと思い、また言ってみた。
すると、運転手は、露骨にいらだちを見せた。この時点で私はもう内心、パニックである。今まで、海外で簡単な英語すら通じなかったことはなかったからだ。
後ろの車が詰まっているので、運転手は車を出した。
「どこに連れていかれるんだろう」
パニックで結局どうやって行き先を伝えたのかはっきりとは覚えていないのだが、恐らくスマホで台湾の乗り換えアプリの画面を見せ、駅名を伝えたのだと思う。
この経験から私が感じたことは、私の傲慢さである。「英語を使えばなんでも伝わる」という勘違いである。
中学生のころから(今は小学生から)英語の勉強をずっとしてきた。大学に入ってからはTOEICのスコアもとった。英語が話せれば世界中どこでも話が通じて、世界を渡り歩ける人材になれると思っていたのだ。
要するに英語が話せれば、かっこいいグローバル人材になれるのではないかと。
結局のところ、そんなものは幻想なのだ。英語を母国語とする人は世界で4億人に満たない。世界人口が約80億人であることを考えるとたったの5%だ。
私は英語を勉強することに意味がないとは思わないが、使い方を考える必要はあると思った。英語が母国語の人と会話をするときには英語が伝わらなかったときのための準備をする必要がある。
いざというときにメモとペンは必須アイテムだ。